Python/isort
isort
は、Pythonコード内のインポート文を自動的に整理するためのツールです。インポート文が一貫したスタイルで並べ替えられ、読みやすく保守しやすいコードになります。特に、大規模なプロジェクトやチーム開発において、インポートの順序や形式を統一することで、コードの可読性を向上させることができます。
isort
の特徴
- インポートの自動並べ替え:
isort
は、インポート文をアルファベット順に並べ替えます。また、標準ライブラリ、サードパーティライブラリ、プロジェクト内のモジュールをグループごとに分けて整理できます。 - PEP 8準拠:
isort
は、PythonのPEP 8スタイルガイドに従ってインポートを整理します。PEP 8では、インポート文を3つのグループに分けることを推奨しています:- 標準ライブラリ
- サードパーティライブラリ
- プロジェクト内のモジュール
- カスタマイズ可能:
isort
にはさまざまな設定オプションがあり、インポートの並べ替え順序やグループの区切り方、インポートの形式(インラインインポート、別々の行など)をカスタマイズできます。これにより、プロジェクトのスタイルに合わせて設定を調整できます。 - コマンドラインツールとエディタ統合:
isort
はコマンドラインから簡単に実行でき、IDEやエディタ(例えば、VSCodeやPyCharm)と統合することもできます。これにより、コードを保存するたびにインポートが自動で整理されるようにすることも可能です。 - 他のツールとの統合:
isort
はblack
やflake8
といった他のコード整形ツールと組み合わせて使うことができます。例えば、black
でコード全体を整形し、isort
でインポート文を整理するという使い方が一般的です。
isort
の使用方法
インストール:
pip install isort
コード整理:
isort <ファイル名またはディレクトリ>
例えば、プロジェクト内のすべてのPythonファイルのインポートを整理する場合:
isort .
例: isort
適用前と適用後
変更前(整理されていないインポート文)
import os import requests import sys from mymodule import myfunction import math
変更後(isort
で整理されたインポート文)
import os import sys import math import requests from mymodule import myfunction
まとめ
isort
は、Pythonのインポート文を自動的に整理し、コードの一貫性と可読性を向上させるためのツールです。特に、プロジェクトが大きくなるにつれて、インポート文が複雑になりがちですが、isort
を使うことで、その整理が簡単になります。また、black
やflake8
と連携させることで、コード全体の品質を保ちながら、インポートの整理も自動化できます。